「知的財産プロフェッショナル」集団

こんにちは。本日は京都オフィスからお届けします。

皆様、【鬼滅の刃】の映画はご覧になられましたか？私は、映画を見た翌日、号泣したせいで目がパンパンに腫れ、コンタクトが入れられず眼鏡での出社となりました。

個人的に、煉獄さんの言葉にすごく胸を打たれた映画でしたが、今回は、主要キャラである富岡義勇らが着用している服の模様に関するトピックを取り上げたいと思います。

先日、鬼滅の刃のキャラクター3名の服の模様が商標登録されました。登録されたのは、「柱」のうちの3名、冨岡義勇、胡蝶しのぶ、煉獄杏寿郎が着用している服の柄です。

一方、竈門炭治郎や妹禰豆子、我妻善逸が着用する服の模様についは、特許庁から拒絶理由通知書が出され、現在も審査中となっています。

特許庁の拒絶理由通知書によると、竈門炭治郎が着用する服の模様については、『いわゆる「市松模様」の一種と理解され・・・、全体として、装飾的な地模様として認識され・・・自他商品の識別力を有する部分を見出すこともできません。』として、商標法3条1項6号にあたると判断されています。

また、炭治郎の妹禰豆子の着用の服についても、『いわゆる「麻の葉模様」の一種と理解され・・・、（以下同文）』と同様の判断が下されています。

これらの模様は、昔から使われていた柄であることが、拒絶理由通知書に記載されており、この後、出願人がどのような反論をするのか、気になりますね。

そして、我妻善逸の服の模様に関しては、「上から下へ色が濃くなる黄色の地の上に、１８個の白色の正三角形が縦と斜めに整列するように、連続反復的に配置した構成からなるものですから、全体として、装飾的な地模様として認識されるにとどまり・・・自他商品の識別力を有する部分を見出すこともできません。」との判断が下されています。

最近、これらの柄のマスクをつけている子供たちもよく見かけるようになりましたが、竈門炭治郎や妹禰豆子の柄まで商標で取得されてしまうと、企業側としてはビジネスがやりづらくなりそうですね・・・。

ただ、このように知財のトピックが世間で取り上げられるのは、とても嬉しいもので、もっともっと知財のことについて、広く社会に浸透してしていけばと願っています。